亀の飼い方
亀の飼い方
甲羅干しの意味から水槽のサイズ、一緒に飼える生き物まで。亀と何十年か暮らすための基本をまとめました。
亀の飼い方
甲羅干しの意味から水槽のサイズ、一緒に飼える生き物まで。亀と何十年か暮らすための基本をまとめました。
サイズ・寿命は目安です。詳しくは各種の図鑑ページへ。

丈夫で環境の変化に強い入門種。ただし2023年から条件付特定外来生物: 飼い続けるのは自由ですが、放流・販売・譲渡(無償の頒布を除く)は違法です。最後まで飼う覚悟だけ持って迎えてください。
亀図鑑 →亀は、とても長生きです。クサガメやアカミミガメで20〜40年、リクガメなら50年を超えることも珍しくありません。子どもの頃に飼い始めた亀が、自分の子どもと同居する——亀を飼うというのは、そういう時間の約束です。
そして、飼えなくなっても野外に放すことは絶対にしないでください。アカミミガメ(ミドリガメ)は2023年から「条件付特定外来生物」に指定され、放流は法律違反です(家庭で飼い続けることは届出なしでできます)。在来の亀であっても、飼育個体の放流は病気や遺伝子の攪乱を野生に持ち込みます。どうしても飼えなくなったときは、自治体や購入店、爬虫類の里親募集などに相談してください。

水棲・半水棲の亀(ミドリガメ、クサガメ、イシガメなど)の住まいは「水場+陸場」のセットです。水槽の幅は甲羅の長さの5倍以上が目安。子亀のうちは小さな水槽でも飼えますが、亀は確実に大きくなります。最終サイズを調べてから迎えてください。
水深は甲長より深くします(浅いと、ひっくり返ったとき起き上がれないことがあります)。全身が乾かせる陸場(バスキングスポット)は必須。水はフィルターを使っても汚れるので、定期的な換水が基本です。そして亀は驚くほどの脱走名人。登れる高さと蓋を甘く見ないでください。
亀が石の上でじっとしているのは、さぼっているのではなく仕事中です。甲羅干しには、体温を上げて消化を助ける、体を乾かして甲羅や皮膚を健康に保つ、そして紫外線(UVB)を浴びてカルシウム代謝に必要なビタミンD3を作る、という大事な役割があります。
屋内飼育では、熱を出すバスキングライトと、UVBを出す爬虫類用ライトの両方を陸場に当てるのが基本です。窓ガラス越しの日光ではUVBはほとんど届きません。屋外で日光浴させるときは、必ず日陰に逃げられる場所を作ること。真夏の直射日光は短時間で命に関わります。

目安として、水棲亀の水温は25℃前後、バスキングスポットは30〜35℃程度に保ちます(適温は種によって違うので、迎える種の情報を必ず確認してください)。日本の冬は多くの亀にとって寒すぎるため、屋内飼育では水中ヒーターなどで加温するのが安心です。
野生の亀は冬眠しますが、飼育下の冬眠は体力の管理が難しく、失敗すると命に関わります。特に初心者のうちは、冬も加温して冬眠させない選択が無難です。
基本の軸は爬虫類用の配合飼料(いわゆる亀のエサ)です。栄養バランスが設計されているので、これを主食に、水棲亀なら小魚やエビなどの動物質、小松菜などの葉野菜や水草をおやつとして足していきます。
リクガメは野菜と野草が主食で、カルシウムの補給が重要です。種によって食性がまったく違うので、「亀のエサ」ひとつで全部の亀は飼えません。人間の食べ物(ごはん、パン、ハムなど)は与えないでください。

結論から言うと、亀は単独飼育が基本です。亀同士でも、狭い水槽では噛み合いや尾のかじり合いが起きます。複数飼うなら、水槽も隠れ家も余裕を持って。
魚やエビとの同居は「いつか食べられる」前提で考えてください。犬や猫と直接触れ合わせるのは、事故のリスクと衛生面から避けるのが安全です。
爬虫類はサルモネラ菌を持っていることがあります。亀や水槽の水に触ったら、必ず石けんで手を洗う。水槽やその道具を台所や洗面台で洗わない。この2つを家のルールにしてください。小さな子どもや免疫の弱い人がいる家庭では特に大切です。
食欲がない、目が腫れる、甲羅が柔らかい・変色するなど「いつもと違う」と感じたら、早めに爬虫類を診られる動物病院に相談を。亀は不調を隠すのが得意なので、気づいた時点で早めの受診が安心です。
このガイドは一般的な飼育情報です。個体の健康については、爬虫類を診られる動物病院にご相談ください。